8. 脱水を起こす薬には熱中症にも注意が必要!

ジョンMHA太郎の医療コラム

薬と脱水

薬のなかにも脱水症の引き金となりうるものがあるため、代表的な薬剤について説明いたします。

利尿剤:体の水分を排泄するため、少しの発汗で脱水を起こす可能性があります。

SGLT2阻害剤:グルコースを尿中に排泄するため尿量が増加し、脱水の可能性があります。

漢方薬:麻黄など発汗性の漢方薬の服用で、多量の発汗により脱水の引き起こすことがあります。

下剤:水分補給が不十分な状態で下痢が続くと、脱水症状を引き起こします。

そして、これからの季節、脱水と併せて注意したいのが熱中症です。

熱中症とは

人の身体は体温調節機能により体温が上がると汗をかき、その汗が蒸発することで身体の熱を奪い体温を下げるように働きます。あまりに暑い環境に長くいると、体温調節機能が障害されて体外へ熱を逃がすことができず、身体に熱がこもり体温が上がります。また、急激に大量の汗をかくと、体内の水分と塩分が失われ、体液のバランスが崩れてしまいます。それが筋肉や血流、神経など身体の様々な部分に影響を及ぼすと、けいれんやめまい、失神、頭痛、吐き気といった症状があらわれます。これらの症状を熱中症といいます。

熱中症に注意が必要な時期や場所

熱中症は真夏の暑い日に起こるものという印象があるかもしれませんが、梅雨の時期から注意が必要です。なぜなら身体がまだ暑さになれていないため、梅雨の晴れ間や梅雨明けの急に暑くなったとき上手に汗をかくことができず体温調節がうまくできないからです。

その他にもこんな日や場所には注意が必要です。

•気温が高い日

•暑くなり始め

•湿度が高い日

•風が弱い日

•日差しが強い日

•熱帯夜の翌日

•照り返しが強い場所

•熱いものがそばにある場所

•急に暑くなった日 など

最後に脱水症も熱中症も症状が深刻なときは命に関わりますが予防することが可能です。こまめな水分摂取を心がけ、体調がすぐれない場合はしっかりと休息をとるようにしましょう。

また、症状がひどくなる前に医療機関を受診することもおすすめいたします。

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